餃子だけじゃない宇都宮。大谷の”地底神殿”に行ってみて

「宇都宮=餃子」だけじゃない
宇都宮って言うと、たいていの人が「あー、餃子の街ね」って返してきます。
たしかに餃子は名物だし、駅前に餃子の像まで立ってて、お店も数えきれないくらいある。
美味しくてリーズナブル。
でも宇都宮、それだけじゃないんです。ジャズの街でもあるし、カクテルの街でもある。ステーキ宮も爆弾ハンバーグも宇都宮発祥。
そして私が「ここは案内したい」と思っているのが、大谷地区の地下にある”地底神殿”なんです。
閉所恐怖症ぎみなのに、いつも案内するはめに
正直に白状すると、私はちょっと閉所恐怖症ぎみです。
狭くて暗いところはあんまり得意じゃない。エレベーターや地下鉄なんかもちょっと落ち着かないくらい。
それなのに、この大谷の地下空間に何度も次々に友達を案内している。
餃子以外の良さを広めるためにもね(笑)
大谷観光大使じゃないんだけど(笑)
矛盾しているようだけど、あの地下の広がりは人工なのに自然の石の冷たさと温かさを感じる。
天井がぐーんと高くて、空気がスーッとしていて、地下なのにぜんぜん圧迫感がない。
大体みんな感激する。
坂道沿いの横穴から吹く、冷たい風
実は、大谷資料館に着く前からエンタメは始まっています。
地下空間へ向かう道沿いや地上のあちこちに、ぽっかりと口を開けた横穴がいくつもあります。
これらは江戸時代から昭和初期にかけて、職人さんたちが手作業で大谷石を切り出していた「採掘場跡」。
そばを通ると、地下からスーッと冷たい風が吹いてきて、これがびっくりするほどヒヤっとする。
中に入る前から「え?これなに?」「何があるの?」と、わくわくさせてくれます。
夏でもひんやり、寒暖差にびっくり
ここ、夏に行くと本当に驚きます。
外が30℃を超えてても、地下はだいたい10℃前後。半袖一枚で降りていくと、数分で「寒い」ってなります。
外との寒暖差が10〜15℃くらいあるので、夏でも薄手の上着を一枚持っていくのがおすすめです。
ちゃんとひざ掛けの貸し出しもあるので、冷えやすい人はそれを借りるのもアリ。
冷房いらずどころか、防寒対策がいる夏のスポット。
真夏にひんやり感を感じたい時にはどうぞ。外へ出ればまた「あづ~」ってなるけど。
壁に残る手彫りの跡と、採掘の歴史
中に入ると、壁一面に規則正しい線が刻まれているのが目に入ります。
これ、機械じゃなくて人の手で掘っていた頃の跡なんです。
横向きの線は「平場掘り」、縦向きの線は「垣根掘り」と呼ばれる掘り方で、模様の違いを見ているだけでも飽きません。
この場所での採掘は1986年に終わっているんですが、大谷石そのものは今でも近くで採られ続けています。
「もう終わった昔の話」じゃなくて、今も生きている石なんだな、と思うと、壁の見え方も少し変わってきます。
近くには大谷寺の大谷観音や、大谷石の壁に彫られた平和観音などもあります。
地底湖の静けさと、竪穴から差す光
地下を進んでいくと、地下水がたまってできた地底湖が現れます。
立ち入り禁止の区域で、通路から覗き込めるだけですが、底の見えない暗さにちょっとゾクッとします。
それでも目を奪われるのが、竪穴から地上の光がわずかに差し込んで、水面に反射する瞬間。
暗い地下にすうっと光が落ちてくる感じが、なんとも幻想的で、非日常の探検みたいなんです。
以前はこの地底湖を少人数のボートで巡る探検ツアーもありましたが実施状況や時期など、気になる人は公式サイトで最新情報をチェックしてみてください。
公開されている広い空間は、結婚式やイベント、有名ミュージシャンのMV、映画のロケにも使われているとのこと。
「あっ、これ見たことある」ってなるかもです。
案内役、ちょっとやりすぎました
……と、ここまで熱く語ってきて気づいたんですが、私、完全に案内役になりきってますね。
「ここがね」「これがね」とやりすぎて、肝心の”はじめて見たときの感動”を、読んでるあなたから少し奪ってしまったかもしれません。
なので、続きはぜひ現地で。
餃子を食べたあとでいいので、ちょっと足をのばして、あのひんやりした地下に降りてみてください。
ちょっと異次元の世界を体験できると思います。
